平成16年第1回定例会 代表質問

 

    2番(横田久俊議員)

最後に、教育委員会に何点かお伺いいたします。

まず、小中学校における習熟度別授業についてお尋ねいたします。他都市のことで申しわけありませんが、大阪市は、小中学生の学習意欲を向上させるため、平成16年度から3年間で、市立小学校全校で習熟度別のクラス編成による少人数授業をスタートさせることを決定したそうであります。文部科学省が昨年5月に実施した調査によりますと、全国の小中学校の約70パーセントが独自の形で習熟度別授業を導入もしくは導入する考えを持っていたそうであります。学校週5日制と、新学習指導要領を柱に一昨年スタートしたゆとり教育への批判と反省から生まれた当然の成り行きであるかと思われます。学習到達度の違う子どもを、画一的に指導していいのかという問いに対する答えが、この習熟度別 授業の導入であると思われますが、まず教育長にこの習熟度別授業についてのご見解を伺います。

本年1月の日教組の教研集会では、習熟度別授業に批判のご意見が出ているようであります。北海道の男性教員が、「自分も高校時代に能力別授業を受けた。あほクラスと呼ばれ、卑屈な思いをした」と話したそうであります。この方々は習熟度別授業の大事な一面を全く見ておりません。できる児童生徒からどんどん勉強を進める権利をはく奪していることに、気がつかないのでしょうか。勉強の苦手な子もいますが、得意すぎる子もおります。そういう子どもが損をする社会は、おかしいのではないのでしょうか。平等という言葉をはき違えているような気がいたします。平等は機会平等であって、子どもの能力の平たん化であってはならないはずであります。運動会で徒競走に順位をつけない、児童会の選挙は落選する子がかわいそうだから行わない、通信簿を廃止する教育委員会が出てくるなどは、悪平等主義の典型だと思います。本当の人間の育成は、そうしたことではないはずです。子どもを試練から遠ざけるのではなくて、試練に直面したら、それを乗り越える力を与えてやる、それが教師の本来の仕事ではないでしょうか。基本からゆっくり勉強するコース、教科書中心に勉強するコース、発展的な内容を勉強できるコースなどに分け、コースは先生が選別するのではなく、相談し自ら選ばせるという方法をとっている学校は数多くあります。今後、小樽でこの習熟度別授業を導入していくお考えはあるのか。あるとすれば、どのような計画なのか。しっかりした将来のビジョンをお聞かせ願います。

 

○教育長(石田昌敏)

次に、習熟度別授業についてですが、平成13年の国際数学・理科教育調査やOECDの学習到達度調査等の結果から、全国的に児童生徒の学力低下を心配する声が高まり、文部科学省は学習指導要領の一部改正に踏み切り、いわゆる歯止め規定を見直し、学習指導要領の記述を超えて指導することを認めたり、習熟度別授業などによる個別指導への配慮を指導しております。勉強が好きだと思う子が少ない、家庭の学習が少なく学習習慣が身についていないなどの課題も示されております。ご指摘のように、文部科学省の調査によりますと、全国の小中学校の約70パーセントが習熟度別授業など個別指導への取組を検討したいとしておりますが、他方、教員に対する意識調査の結果では、習熟の程度に応じた指導を行っている教員は、約20パーセントとなっております。今回、示された習熟度別授業は、かつて高等学校で実施された習熟度別学級編成と違い、長期間学級を固定するものではなく、さまざまな形で個に応じた指導を行うという趣旨であります。

次に、習熟度別授業の導入についてですが、国においては各学校で少人数指導や習熟度別指導を行うための教職員定数の改善計画を進めておりますが、小樽市においても加配を受けており、小学校6校、中学校4校で習熟度別授業について取組を進めております。今後は、このたび改正された学習指導要領の内容について、各学校へ説明を深めるとともに、教職員の指導啓もうを強化し、さらに中学校の教科指導において、教科担当が2人以上配置されている学校について、習熟度別授業の計画を作成し、実践されるよう指導してまいります。